はじめに
愛嬌たっぷりの顔と明るい性格で多くの人に愛されるパグですが、その可愛らしさゆえに「つい甘やかしてしまう」という飼い主さんも少なくありません。
しかし、しつけを後回しにすると、吠え癖や噛み癖、トイレの失敗といった問題行動に発展してしまうことも。
パグは本来とても賢く、人との関わりを好む犬種です。
正しい方法で、根気よくしつけを続けることで、家庭内でも安心して過ごせる理想的なパートナーになります。
この記事では、パグに多い問題行動の原因と具体的なしつけ方法、日常での接し方のポイントなどを分かりやすく解説します。
初心者の方でも取り組みやすい内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
パグのしつけが大切な理由
パグは温厚でフレンドリーな性格を持つ一方で、マイペースで頑固な一面もあります。
「しつけしやすい」と言われる一方で、やり方を間違えると、逆に言うことを聞かない子に育ってしまうことも。
しつけを通じて以下のような力を育むことが大切です:
- 社会性(他の人や犬に対して友好的に接する)
- ルールの理解(家庭内で安全に生活する)
- 問題行動の予防(吠え癖、噛み癖、トイレの失敗など)
吠え癖の原因と対処法
吠え癖の主な原因
- 飼い主の外出時の不安(分離不安)
- 音や人の気配に対する警戒心
- 遊んでほしい、かまってほしいという要求
- 退屈やストレス
対処法
1.無視する習慣を徹底する
要求吠えに対しては、反応せずに完全に無視することで、「吠えても意味がない」と理解させましょう。
2.インターホンや外の音に慣れさせる
実際の音を録音し、徐々に再生音量を上げながら慣らす「脱感作トレーニング」も効果的です。
3.留守番トレーニング
短時間から始めて、徐々に留守番時間を延ばす練習を繰り返します。
4.褒めるタイミングを明確に
吠えずに落ち着いていた時にしっかりと褒めて、「静かでいると良いことがある」と教えます。
トイレのしつけ
トイレトレーニングの基本ステップ
1.トイレの設置場所を明確にする
落ち着ける静かな場所に設置し、場所を頻繁に変えないようにします。
2.成功のタイミングでしっかり褒める
トイレに成功した直後にごほうびを与え、ポジティブな印象を持たせます。
3.失敗は怒らない
怒ってしまうと「トイレ=悪いこと」と認識して隠れて排泄するようになることがあります。
4.定期的に連れて行く習慣を
起床後、食後、遊んだ後など、排泄のタイミングを見てトイレに誘導しましょう。
よくあるトイレの失敗とその対策
- 場所が気に入らない → トイレトレーの素材や配置場所を見直す
- 頻繁に失敗する → トイレの回数やタイミングを記録し、適切な時間に誘導
- マーキング行動 → 去勢手術や落ち着ける空間作りも視野に
噛み癖の原因と対処法
噛み癖の主な原因
- 子犬期の歯の生え変わりによるかゆみ
- 遊びや興奮による甘噛み
- 恐怖や警戒心
- 注目を集めたい気持ち
対処法
1.噛んで良いおもちゃを用意する
噛みたい衝動を満たせるように、安全なガムやぬいぐるみなどを与えましょう。
2.「痛い!」と大きめの声で伝える
甘噛みされた際には、過剰に反応せず、「キャン」など短く驚いた声で反応することで、相手に嫌だったと伝えます。
3.遊びを中断する
噛みついたらすぐに遊びを終わらせることで、「噛んだら楽しいことが終わる」と学習させます。
4.手では遊ばない
手を使った遊びは、手=噛んで良いものと誤解させる原因になります。必ずおもちゃを介して遊びましょう。
パグのしつけの成功のカギ
一貫性のある対応
- 家族全員が同じルールで接する
- コマンドやごほうびの基準を統一する
褒めるタイミングの重要性
- 行動の「直後」に褒める(3秒以内がベスト)
- おやつや撫でることを報酬として使う
しつけは“遊び感覚”で
- 楽しく学ばせることが大切
- 飼い主がイライラしてしまうと犬にも伝わる
よくある質問Q&A
Q1:パグは何歳くらいまでにしつけるべき?
→ 基本的なしつけ(トイレ・おすわり・まてなど)は生後3〜6か月が理想。ただし、何歳でも根気よく続ければ改善可能です。
Q2:留守番中に吠えてしまいます。どうしたらいい?
→ 留守番トレーニングと同時に、知育トイなどで「楽しい時間」に置き換える工夫を。
Q3:しつけに失敗したらどうしたら?
→ 一度リセットし、基本の「無視と褒める」の原則に立ち返りましょう。
まとめ
パグのしつけは、甘やかしすぎず、厳しすぎず、「愛情」と「ルール」のバランスが大切です。
吠え癖や噛み癖、トイレの失敗といった問題も、原因と対策を理解すれば、改善は十分に可能です。
しつけは“愛犬との信頼関係づくり”そのもの。
焦らずコツコツと積み重ねることで、きっと理想のパートナーとして素晴らしい関係が築けるはずです。
ぜひ今日から、小さな一歩を踏み出してみてください。
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