はじめに
ユニークで愛嬌のある顔つきと、穏やかで人懐っこい性格で人気のパグ。
コンパクトな体と無駄吠えの少なさから、初めて犬を飼う人にも「飼いやすい」と言われています。
しかし、その裏には短頭種特有の健康リスクや、独自の性格への理解と対応も必要です。
このガイドでは、パグを初めて迎える人のために、必要な準備や飼育にかかる費用、事前に知っておきたい心構えについて詳しく解説します。
パグとの暮らしを安心してスタートできるよう、実践的な情報をまとめています。
パグってどんな犬?基本情報と魅力
パグは中国原産の小型犬で、古代から宮廷犬として大切にされてきました。
丸い顔と大きな目、しわのある愛嬌たっぷりの表情が特徴です。
現在でも世界中で愛されており、家庭犬としての人気も高い犬種です。
主な特徴
- 体重:6〜8kg程度
- 性格:明るく陽気、甘えん坊で社交的
- 被毛:短毛・ダブルコート
- 寿命:12〜15歳前後
パグは吠えにくく、運動量も過度に多くないため、マンションやアパートでも飼いやすい犬種です。
一方で、太りやすく皮膚がデリケートなため、食事管理やスキンケアには注意が必要です。
パグを迎える前の心構え
1.甘えん坊な性格を理解する
パグは非常に甘えん坊で、常に飼い主と一緒にいたがる性格です。
留守番が苦手な子も多いため、長時間ひとりにする生活が日常的になる場合は注意が必要です。
2.健康リスクに備える
短頭種ゆえの呼吸のしづらさや、目・皮膚のトラブルが起きやすい点を理解し、日頃から観察力とケアの意識を持ちましょう。
3.甘やかしすぎず、ルールを決める
見た目の可愛さに甘やかしがちですが、しつけの基本をおろそかにすると、わがままな性格に育つ可能性も。
家族内で接し方のルールを統一することが大切です。
パグを迎える準備品チェックリスト
パグをお迎えする前に用意しておきたいグッズを紹介します。
居住スペース関連
- ケージ or サークル(安心できる寝場所)
- クレート(移動・お留守番用)
- ベッド(通気性・洗える素材が◎)
- トイレトレー & ペットシーツ
食事・給水関連
- フードボウル(滑りにくいもの)
- 給水器 or ウォーターボウル(倒れにくいもの)
- ドッグフード(年齢に応じたもの)
- おやつ(トレーニング用)
お手入れ・健康管理
- ブラシ(短毛用)
- イヤークリーナー(耳の掃除用)
- ウェットティッシュ(目・しわのケア用)
- 爪切り
- シャンプー(低刺激)
お散歩・外出関連
- 首輪 or ハーネス
- リード
- うんち袋・マナーポーチ
初期費用と年間費用の目安
パグを迎えるには、初期費用とその後の維持費がかかります。
初期費用
項目 | 金額(目安) |
パグ価格(購入または譲渡) | 10〜30万円 |
ワクチン・健康診断 | 1〜3万円 |
避妊・去勢手術 | 2〜4万円 |
基本グッズ(ケージ・食器など) | 2〜5万円 |
合計 | 約15〜40万円 |
※保護犬を迎える場合は譲渡費用が数万円程度に抑えられます。
年間維持費
項目 | 金額(目安) |
ドッグフード・おやつ | 約6〜10万円 |
医療費(予防接種・通院) | 約3〜8万円 |
トリミング・お手入れ | 約1〜3万円 |
雑費(消耗品など) | 約1〜2万円 |
合計 | 約10〜20万円 |
初心者でもできる!お迎え後1週間のスケジュール例
1日目:環境に慣れさせる
新しい家に到着したら、静かな場所にケージを置き、無理にかまわずゆっくり慣れさせましょう。
無理に抱っこせず、まずは周囲を観察させて。
2〜3日目:名前を覚えさせる
「おいで」や「ごはんだよ」など、短い言葉を繰り返すことで名前と声に反応するようになります。
4〜5日目:トイレトレーニングを本格化
シーツに誘導し、成功したらごほうびでしっかり褒めて。
失敗しても叱らず、根気よく繰り返します。
6〜7日目:少しずつコミュニケーション
おもちゃで遊ぶ、おやつを使って「おすわり」などの基本指示を練習し始めてもOKです。
パグとの暮らしで気をつけたいポイント
室温・湿度管理
パグは暑さに弱く、夏場の室温は24〜26℃、湿度は50〜60%を目安に。
冬は冷え対策も忘れずに。
散歩の時間と回数
激しい運動は不要ですが、1日2回の軽い散歩が理想的。
特に夏は涼しい時間帯を選びましょう。
健康チェックはこまめに
目やに、鼻の乾燥、しわの汚れ、皮膚の赤みなどはすぐに異変に気づけるポイントです。
毎日の観察が病気の早期発見につながります。
鳴き声・吠え癖
比較的吠えにくい犬種ではありますが、寂しさから鳴くことも。
留守番や夜泣きには、安心できる環境づくりと慣れのトレーニングが大切です。
まとめ
パグは初心者でも飼いやすく、性格も穏やかで愛情深い犬種ですが、健康管理や接し方には特有の注意点もあります。
事前に知識と準備をしっかり整えることで、飼い主もパグも安心して新しい生活を始めることができます。
「家族を迎える」という心構えを大切に、ぜひ楽しく温かなパグとの暮らしをスタートしてください。
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